階段の上り下りに不安を感じ始めて、手すりの取り付けを考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。イメージでは「DIYでもできそう」と思っても、使っているうちに外れたりしないか不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。 今回は、階段手すりの種類や取り付けの注意点、費用の相場などについて紹介していきます。手すりの取り付けを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

DIYで階段に手すりを取り付ける際の注意点

安定性のある手すりを取り付けるには、壁の奥にある間柱を見極めて取り付けることが大切です。

手すりは体重をかけて使うもの、特に介護の場面では、手すりへの負荷が高く、しっかり間柱に固定できないと壁が重みに耐えられず危険です。
壁の破損や、ひどい場合にはケガにもつながります。

間柱を見た目だけで探すのは、壁紙が貼られていることもあり難しいでしょう。また、取り付けには一般家庭にない専門的な工具が必要な場合もあり、工具一式をそろえるのはなかなか大変です。

階段の手すりの取り付けは業者に依頼するのが安心

DIYでも取り付けは可能ですが、安定性のある手すりを設置したいときには、やはり専門業者に依頼するのがおすすめです。専門工具を使用して、適切な高さや角度などを正確に計測してもらえます。

また、間柱の位置や、手すりを取り付けられる壁かどうか、といったことも見極めてくれるので、安全性も確保できます。

なにより短時間で作業を済ませられるので、日常生活の妨げとなることもありません。

 

階段の手すり取り付け費用の相場

階段手すりの取り付け費用は、5万~10万円ほどが相場になります。しかし、手すりを取り付ける壁の強度や階段の形によって費用は異なるため、注意が必要です。上記を踏まえた上で、より具体的な費用の相場をみていきましょう。

直階段

真っ直ぐ上に伸びるオーソドックスな形状の直階段では、比較的費用が抑えられます。
手すりや金具、取り付け工事費を含めて、3.7~7万円が目安です。

間柱に金具の取り付けが可能な場合と、それができずに補強が必要な場合とでは、かかる費用に差が出ることもあります。補強が必要な場合は当然ながら費用が高くなる傾向にあります。

かね折れ階段(L字型階段)

かね折れ階段は、階段の途中に踊り場があり、90度に曲がって2階に続くものです。L字型階段ともいわれます。曲がる階段の形状に合わせて手すりを取り付けますので、手すりもL字型になります。費用の相場は9万~15円程度です。

折り返し階段(U字型階段)

かね折れ階段と同様に踊り場があり、U字型に折り返した形状で設置された階段のことです。折り返す分、より長い手すりが必要となります。

費用の目安は、材料費、取り付け費を含めて7.5~15万円です。

手すりの高さの目安

階段手すりを取り付ける際は、適切な高さに取り付けることが重要なポイントになります。低すぎても高すぎても使いにくく、万一のときに体重を支えることができなくなるからです。階段の段鼻から75㎝、踏面の真ん中から80㎝程度をひとつの目安として考えておくと良いでしょう。

手すりを使う家族が高齢者に限定されていたり、子供だけに限定されていたりする場合には、その身長や暮らし方に合わせて高さを調節すると、より使いやすくなります。

 

手すりの取り付けに使える介護保険・助成制度

階段の手すりの取り付けには、介護保険制度や自治体の補助金制度を利用できるケースがあります。

介護保険制度

介護保険制度では、被介護者がより快適な毎日を過ごすためのリフォームに補助金が支給されており、階段に手すりを設置するケースもこれに該当します。

上限は20万円まで、収入に応じて1割~3割の自己負担となります。いずれも要介護・要支援認定を受けることが条件です。

認定までには、自治体の窓口で申し込みをした後、認定調査、主治医の意見書などをもとにした審査・判定などが行われます。

各自治体の助成金

要介護認定を受けてなくても、自治体によっては助成金を活用できる場合があります。

たとえば葛飾区の「自立支援住宅改修費助成」です。

葛飾区在住の65歳以上で、介護保険制度の要支援・要介護認定を受けていないといった条件を満たしている方を対象に、家の中での転倒防止等を目的とする住宅改修の費用が助成されます。
1割は自己負担となり、限度額は20万円、事前の手続きが必要です。

適用となる要件や助成内容などは自治体によっても違いますので、お住まいの地域の制度をご確認ください。