リフォームと建て替えの定義

リフォームは、既存の基礎部分は残して、部分的に改築、修繕、増築などを行い、新築同様の状態に戻すことを指します。水廻りや、屋根・外壁のみといった部分リフォームや、目に見えるものをすべて新しくするフルリフォームなど、その改修範囲はさまざま。また最近人気を集めている、マンション内部をすべて解体撤去してコンクリート剥き出しの状態にしてから、新しく内部を造り直す「リノベーション」もリフォームの一種とされることもあるようです。

建て替えは、既存の住宅を、基礎部分から取り壊して、新たにゼロから住宅を建築することを指します。実はすべての住宅が建て替え可能ではなく、「建築基準法で定められた幅員(幅)4m以上の道路に2m以上接した土地でなければ、原則として建て替えができない」など、さまざまな制約がありますので、ご自身の住宅が「再建築不可物件」か否かのチェックを最初に行うようにしましょう。

 

リフォーム、建て替えの判断する基準

具体的には、以下のような基準で考えてみてください。

・現在の家の状態
・これからの生活設計
・ご希望の間取りプラン
・土地の状況
・構造
・予算

リフォームが向くケース

・今後も長く住み続けるという確証がない

・耐震問題、シロアリなどの被害がない

・できるだけ低額で抑えたい

・将来、2世帯住宅にする可能性がある

 

建て替えが向くケース

・将来、家を引き継いでいく人がいる

・耐震補強やシロアリなどの被害の対策をしたい

・リフォームする場合と建て替えの場合の費用にあまり差がない

・間取りや断熱などで大規模な変更をしたい

 

家の断熱性能の状態や、この先何年今の家に住もうと思っているかなどによっても、どちらがふさわしいか変わります。
以上の内容を踏まえながら、ライフスタイルに合った選択をしてくださいね。

 

リフォーム、建て替えのメリットとデメリット

メリット

※リフォーム※

●コスト面がお得
●工期が短い
●必要な部分のみの改修(数年おきの改修)が可能
●各種税金(不動産取得税、固定資産税、都市計画税、登録免許税など)の軽減が可能

※建て替え

●間取りや設備などの不満をほぼ解決できる
●リフォームよりも比較的簡単に、多額のローンを組める

 

デメリット

※リフォーム※

●理想を実現する場合、追加費用が必要となる場合も
●劣化が激しい場合、補修費用がそれなりにかかる
●建て替えに比べ自由度が少ない

※建て替え※

●コストが割高になりやすい
●工期が長い
●各種税金(不動産取得税、固定資産税、都市計画税、登録免許税など)がかかる
●法律によって、建て替え不可能な場合がある

 

リフォームと建て替えについて、判断基準やメリット、デメリットをご説明しましたが、住宅ごとに条件が大きく異なるといったことがあるので、一概にどちらを選択するべきとは言い切ることはできません。
そこで、リフォームか建て替えかで悩む前に、まずは建て替えや大規模リフォームが得意な、地元の建設会社に相談することをおすすめします。

できれば複数の会社に見積もりを依頼し、最も納得できる説明・提案をしてくれる所と契約するとよいでしょう。